前回は、2つのパソコンの値段の違いは、「主に4つの部品の値段が違うから」という話をしました。
今回は、「それぞれ4つの部品の役割」について解説します。
「4つの部品」の役割
前回で比較した2つのパソコンですが、
出典:パソコン工房
出典:パソコン工房
違いを挙げたのは以下の4部品でした。
- CPU 「Core i5」と「Core i9」の違い
- ストレージ 「SSD 240GB」と「SSD 500GB」の違い
- メモリ 「8GB」と「16GB」の違い )
- グラフィックボード(「UHD…730」と「UHD…770」の違い)
では、1つずつその役割を説明していきます。
CPU (Central Processing Unit)
「パソコンの頭脳部」とも呼ばれ、パソコンによっては価格の1/3~1/2を占める事もある高価な部品です。
日本語では「中央演算処理装置」と訳されていますが、一般的には「シーピーユー」とか「プロセッサー」などと呼ばれています。
このCPUを開発・販売している会社では「インテル社」が有名です。
テレビCMで「インテル入ってる」というキャッチコピーが印象的でした。
名前ぐらいは聞いた事があるのではないでしょうか?
出典:インテル
繰り返しになりますが「CPUはパソコンの頭脳」です。
どのCPUを使っているかでパソコンの性能はほぼ決まります。
問題を解く速度は、「小学生」と「高校生」では段違いというイメージです。
2つのパソコンにそれぞれ搭載されているCPU、
- 第11世代 Core i5
- 第12世代 Core i9
の詳しい違いについては、次回で説明します。
ストレージ (HDD、SSD)
昔は「HDD(ハードディスクドライブ)」という呼び名が一般的でした。
が、次世代ハードディスクの「SSD」も値段が安くなって、今ではこっちの方が主流になってきたので、総称して「ストレージ」という表現にしています。
(スマホでも、「ストレージ」という呼び名が一般的です)
出典:Logitec Direct
ストレージは、データを長期保存しておく役割があります。
パソコンでの「上書き保存」「名前を付けて保存」のあれです。
パソコンの電源を落としてもデータは保存され、容量が大きいとより大きなデータを保存しておく事ができます。
メモリ (RAM)
よく、「メモリとハードディスク(ストレージ)の違いがよくわからない」という声を聞きます。
単位もストレージと同じく「MB,GB(メガバイト、ギガバイト)」ですし、僕も初心者の頃はピンと来ていませんでした。
出典:ヨドバシ.com
日常生活で例えるなら、ストレージが「本棚」に対して、メモリは「机」みたいなものです。
人の頭脳(CPU)が作業をするために、本棚(ストレージ)に保管してあるデータを、一時的に机の上(メモリ)に出しておく。というイメージです。
メモリの容量が大きいと、より情報量が多いソフトウェア(アプリ)を起動する事ができます。
(例えば、動画編集のソフトなど)
なお、ストレージはデータを長期保存できる事に対して、メモリは「一時的な保持」しか行えず、パソコンの電源を落とすとそのデータの内容は消えてしまいます。
グラフィックボード
最後は「グラフィックボード」です。
(「グラボ」「ビデオボード」「ビデオカード」などと呼んだりもします)
以前はマニアックな部品だったので、「CPU」「ストレージ」「メモリ」に並んで比較部品に含めるか迷ったのですが、最近は動画の再生・編集が当たり前になってきたので含める事にしました。
出典:ヨドバシ.com
わざわざ高いものを買わなくてもよかったりする部品なのですが、動きの速い3Dゲームなどをする場合は高性能なものが必須になったりします。
このグラフィックボードには、専用のCPU「グラフィックなのでGPU(Graphics Processing Unit)」と、画像処理専用のメモリ「VRAM(Video RAM)」が搭載されており、この部品の性能が良いと早い画像処理が可能となります。(VRAMの考え方は、上記のメモリと同じく「机」です。)
おさらい「4つの部品」
少し見えてきましたか?
長々と書きましたが、この「部品の性能の差が、パソコンの値段の差」です。
- CPUは「頭脳」
- ストレージは「本棚」
- メモリは「机」
- グラフィックボードは「画像処理」
と覚えて下さい。
次回(最終回)は、各部品の差をどうやって見分けるのかを解説します ↓
これが分かれば、「自分がどういう性能のパソコンを購入すれば良いか?」が具体的に分かります。
では、また次回に。
関連情報
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